お知らせ
スローライフとファストライフ
2008.12.01 [ 井林院長MonthlyTale ]
081201 12月朝礼訓示 #9
早いものでもう師走です。師走といえば、病院医師や学校教師はたまた法師までが忙しそうに走り回る慌ただしい年末の様子を想像していましたが、どうも他にも沢山の説があるようです(今回は省略します)。いずれにしても、speedyに色んな事柄が次から次に起こっては過ぎ去り忘れ去られて行く今年一年でしたが、皆さんにとっては、年頭の目標はどれくらい達成なさいましたでしょうか?
さて、江戸時代の参勤交代などでは、京の都から江戸まで 500km を約 12 日間で歩いた、、、つまり時速 4km で 10 時間として、一日で 40km の距離を進むといったslow life でした。急を要する書状などは、今でいう速達宅急便宜敷く韋駄天飛脚のプロが、危ない山道近道をショートカットの命がけで時速 9~10km のスピードで一日に普通の 3~4倍の 140km近くの距離を走破したそうです(京都̶江戸間を凡そ3日間:馬ならもう少し速かったでしょう)。江戸末期~明治維新からわずか100 年足らずで、1964 年の東京オリンピックに合わせて登場した東海道 0 系新幹線で時速 220km(ヒトの何と 50 倍の速さ)、そして最新式の N700 系で時速 300km、ジェット機ならば時速 800-1,000km で移動できる fast life 時代に生きています。
Xmas eveに、サンタクロースの橇はどのくらいのスピードで世界中を駆け巡り、一晩で世界中にプレゼントを配っているのか皆さんご存知でしょうか?年末恒例のNORAD (North American Aerospace Defense Command北アメリカ航空宇宙防衛司令部)の軍事衛星によるサンタクロースの追跡によれば、闇夜に富士山を背景にN700 系の 100 倍以上のスピードで走っていたそうです(トナカイの橇で駆け抜けるサンタの追跡証拠映像を次ページに掲載しました)。公式HPは英語ですが、以下の通りÆNORAD(http://www.noradsanta.org/)期間限定ですが一度ご覧下さい。
最近、医師会主催で急性期と回復期病院、さらには開業医の先生方との間で、「脳血管疾患地域連携パス」検討会が開かれ、来年早々には患者さんの継ぎ目のない脳卒中病診連携パス点数化が開始される予定です。そんな中、脳卒中急性期症例を発症2週間前後で、直ちに回復期リハビリ病院にご紹介戴き、我々も出来る丈 speedy に受入れるよう努力しておりますが、確かに入院期間短縮は実現できても数日以内で再発を起こし元の急性期病院に逆戻りのケースをみるにつけ、何か釈然としない感慨を覚えます。症例/症例に応じた、病型診断や治療方針、再発予防の対策やご家族への説明にもう少し時間をかけて、いくらシームレスとは言いながらも、ループ式滑り台で途中省略ひとっ飛びするような流れ作業的な患者紹介と受入れになってしまっては、かえって医療経済的にみても負担が増えるような気がしています。地域がチーム一体となり、より良いシステムをゆっくりと吟味し乍ら決めて行く必要性を感じます ☞ 師走なのに、つい2頁になりました。
今回のKey WordのSPEEDも再結成されました(http://www.avexnet.or.jp/speed/index.html)
サンタの橇とN700系新幹線(静岡沼津周辺でNORAD撮影):100倍のスピードで新幹線を追い抜いています。
May all you have a merry Christmas and a happy and precious new year 2009 !
来年もどうぞ宜しくお願い致します!
皆様素晴らしい佳年をお迎え下さい!
医療法人社団 三光会 誠愛リハビリテーション病院 院長(九大内科特任准教授) 井林 雪郎