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Jobsの感動スピーチ、もう一度
2011.07.04 [ 井林院長MonthlyTale ]
110704 7月朝礼訓示 #1107
今月から当院でも、遅ればせながら土日・祭日を含めた休日リハビリ試行を開始しました。平日のリハビリの単位数(1単位が20分)を少しずつ削って、日祭日に回して不断の訓練を行なうシステムです。ご存知の通り、脳卒中のリハビリは発症後早期に十分かつ的確な訓練をすることで、その後の社会復帰や在宅に戻れる率が格段に上がりますし、患者さんやご家族の精神面においても有効と考えます。勿論、年齢や病状に応じて1日のリハビリ単位数は患者層毎に若干異なってはきますが、国の制度で認められた範囲内での十分な期間と無駄のない単位数を設定遵守し、綿密なスケジュールを立て、出来るだけ楽しく有意義に過ごして戴ければと考えています(ただし、リハビリは脳卒中週間の標語にもなっていましたが、「長くて辛い」要素が否定できませんので、苦いクスリだと思って継続するしかありません:昨年6月度を参照)。
最近、ある医学雑誌から、脳血管障害に関わる「思い出の症例」と言う寄稿依頼がありました。医者になって30数年も経てば斯かる原稿依頼もありなのかなぁーと、まだ若いつもりでおりましたが急に歳をとった気分になります。研修医時代を含め間もない頃に、いくつか書いた数少ない症例報告を紐解きながら、ふとキャビネット奥に捨てずに取っておいた「受け持ち患者と診断名」を認めた古いノートを思い出しました。専門医試験の受験時以来、久しぶりにノートの頁をめくってみると、指導医のお蔭で実に良く勉強し報告できるまでに精査加療のできたチャンピョンケース、治療に苦慮するも大半は患者さん自身の治癒力で無事退院した多くの懐かしいケース、今思えば誤診だったのか治療が少しも奏功せず結局は力及ばず亡くなってしまったケース、名前をみても全然思い出せないケース等々と実に様々です。なかでも発表するつもりで剖検までさせて戴いたのに、自分の怠慢から報告もせず最終的に形に出来なかったケースは、本当に申し訳なく心残りなものです。その当時なら十分 Neues(新しい知見)があり学会レベルで報告できた内容が、今となってはすっかり解明され、あるいは概念そのものが変わってしまっていて、陽の目を見ることなく姿を消したことになります。自分の師事した脳循環研究室の恩師(第6代九大2内科教授:今月末でちょうど7回忌)が常々、「捨てるような実験データや報告できないような症例は一つもない、必ず形にする気概で毎日精進研鑽するように。自らに厳しく、その日に出来ることは後回しせず、締め切りや時間は厳守すべし」と諭されていたのを懐かしく思い出しています(残念ながら、、、見事に不肖の弟子の一人です)。
「今日が自分にとって最後の日であったなら、、、」と常に意識しながら、僕ら凡人は生きることはしていませんが、たまたまMacで有名なApple社の生みの親ともいえる、スティーブ・ジョブズが感動のスピーチを行っています、、、折角なのでここで皆さんに紹介したいと思います。
☞ 感動のスタンフォード大学卒業式でのスピーチ「Stay hungry, stay foolish」(約15分字幕付き)by Steeve Jobs http://sago.livedoor.biz/archives/50251034.html (スピーチ動画) http://news.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html (スピーチ英文)
今月(7/24)から日本のテレビも地上デジタル化に完全に移行します。節電も相俟って殊の外暑い夏に向いそうです。呉々も脱水や熱中症にご用心のうえ、大切な毎日をお過ごし下さい。