お知らせ
枝垂れ桜とリハビリ医療
2012.04.02 [ 井林院長MonthlyTale ]
120402 4月朝礼訓示 #1204
今年も新年度を迎えました。風は未だ肌寒いですが、日向に出るとポカポカ陽気の素晴らしい好天の中、4月第1月曜日の今日は新入社員の皆さんの入社式です。若い諸君、本日は入社おめでとうございます!そして、これからどうぞ宜しくお願いします!
今朝は余りに桜の花が綺麗なので、昼前に病院玄関下の坂道に出てカメラを構えていると、丁度そこを杖をつき通りかかった年配の女性患者さんから、一言。「今年もきれいに咲きましたね、、、私もこの病気(脳卒中)になるまで忙しく生きてきて、ゆっくり桜を見上げることなどなかったです。先生は態々写真撮りに外に出て来られたですか?」と。そこで、私もカメラのファインダーを覗きながら、「自分もこの病院に勤務する前は、桜の花をカメラで撮るなど殆どなかったんですよ。最近は気持ちに余裕ができたのかも知れませんね、とても綺麗だったもので、、、年取った証拠かもしれませんネ」とお返事すると、「よかことです、健康なうちに気付きんしゃって、、、 〜中略〜、、三、陸の人達は家や気持ちも何も片付かんで、彼岸過ぎた今でも大変です、桜もゆったりした気持ちで観られんし、あん人達も早よホントの春迎えたいじゃろう」。いや〜〜、仰る通り:特に九州の皆さんはワイワイ桜の木の下で酒飲んだり弁当食べたり、まだ風は冷たい中、夜桜にまで託つけ花見をして、一体何が楽しいのだろうと思うこともありますが、“幸せなら手を叩こう!”的な新入社員を迎える平和な親睦儀式みたいなものなのでしょう。確かにヒトは、心配事があるなど心に余裕がない場合は、何をやっても楽しめませんからね。春の自然をカメラに収めたり、花見を企画したりは、本当に幸せな境遇に我々が今あることの裏返しなのかも知れません(感謝・感激、皆さんの御陰さま!)。
本日入社された25名の新人の方々は、日頃の挨拶は勿論のこと、先輩達をお手本に、先ずは徹底的にパクって何でも真似をして欲しいと思います(TPPならぬTTP“徹底的にパクる”の精神です)。そのうち、良いものはどんどん改良を重ね、悪いものは切り捨てて、自分のオリジナルな形に煮詰めて行ければ良いのです。人それぞれ価値判断が微妙に違うので、数年のうちに若干違う個性が育ってきますが、どうぞ標準以上の誠愛カラーに染まって行って下さい。最後に、桜の話の続きですが、、、坂道からみて奥にある染井吉野は凛として白っぽい色を しています:正に新入社員の皆さんと同じで、如何様にも花びらの色は染まりそうですが、枝は一寸緊張し硬くなっており水平〜上ばかりを向いています。それに比し、手前の濃いピンク色の枝垂れ桜はというと、やや年季が入っていますが、実はこれが“生き上手”のコツなのかも知れません。何時も周囲に感謝し、御陰さまと言わんばかりに頭を垂れることを忘れず、幹や枝振りも柔らかく靭やかで強風に見舞われても倒れたり折れたりしない:脳卒中リハビリ医療の極意に通じるものがあるようにも見て取れます、、、そんな思いを馳せ、撮りました。(SI)
当院玄関までの坂道には、濃いピンク色の枝垂れ桜(手前)と白っぽい染井吉野が満開です!好天の中、新入社員の皆さん、おめでとう!!