お知らせ
ゴリラ社会とATMを目指して
2014.10.06 [ 井林院長MonthlyTale ]
141006 10月朝礼訓示 #1410
先月の土砂崩れに引き続き、先週末の御嶽山の大噴火や本日の台風18号の二次災害等、日本列島は相変わらず自然の脅威の前に為す術がありません。それにしても、自衛隊の方々はかかる仕事の為に訓練している訳ではないでしょうに、頭の下がる気持ちです。
今回の台風の中、一昨日から東京で開催されたある座談会に臨んできました。当院では最近 新薬(高価薬)は殆ど使えない*ために、錆び付いた頭を整理する目的もあって、久しぶりにインターネットを駆使し明け方まで俯瞰的に勉強しました。改めて感じたのは、纏めて広範囲に学ぶことの大切さ、その後の細かい部分の理解がより深まるこということでした(学生時代に既に数回は体得した筈のことなのですが、スッカリ生臭坊主になっておりました)。*回復期病床=包括医療(マルメ)のために仕方ないのです、申し訳ございません。
座談会の中でのテーマ以外に、折々の雑談や行き帰りの飛行機のなかで知ったことですが、ゴリラ研究第一人者で最近京大総長に決まった山極寿一博士の著書「サル化する人間社会」の話題が興味を引きました。ゴリラとサルが築く社会性の違いについて考察し、最近の人間はサルにどんどん近づいているのではないかと警告する内容でした。家族(父母兄弟)並びにコミュニティー単位で生活するゴリラは、決して序列を作らず勝ち負けの概念が殆どないけれど、父親の分からない母子家庭が基本単位であるサルは、ボスザルを頂点にヒエラルキーを構築しオス同士は常に勝ち負けで決着を付けようとする。翻って、未婚者が増加する現代のヒト社会では全体的に帰属意識が薄れ、家族という拠り所を失うことで、必然的に上下関係のシステムに組み込まれてしまう、即ち人間社会が「サル化」しつつあるといった話です。加えて、遊びが上手なのは人間とゴリラだけらしく、遊びを楽しく行うには相手の気持ちを汲む共感能力が必須とのこと。両者の遊び方の違いに関しては、ゴリラは大人になっても子供のように無邪気に遊ぶが、人間は大人になると遊び心をついつい失いがちで何となくギスギスしてしまうのだそうです。
もう一つ、アルファベットで会話する芸能人を良く見かけますが、組織の基本は何と言っても“ ATM”・・・つまり、“ 明るく 楽しく 前向きに! ” だそうです。普段から、“ 暗く 沈みがちで 悔やんでばかり!”になっていませんか? 人間だからたまにはそう言うことがあったとしても、思い込みでも何でも宜しいので 今日から早速“ ATM”の生活習慣に変えて行きましょう!
先月、台北で開かれたAPSC2015の学会風景です(当院看護部オリジナルの交際学会発表、来年もマレーシアにてATMで演題応募予定!)