お知らせ
回復期病棟、、、回復せよ!
2015.06.01 [ 井林院長MonthlyTale ]
150601 6月朝礼訓示 #1506
本日より6月に入りましたが、北部九州の梅雨入りは今週あたりでしょうか?蒸し暑くなりますので、病院医師のユニフォームも半袖のCasey型に衣替えです。今朝の朝礼でも大方のDrsは下記の制服で涼しげでした。「花の日」が近いのか、近くの筑紫幼稚園の孫と同じくらいの園児の皆さんに花束まで頂戴しました。
先週は、佐世保市で脳卒中病診連携を中心とした勉強会に招聘され“回復期の問題点”について基調講演を行い、高度急性期、急性期、回復期、慢性期〜かかりつけ医の先生方とのパネルディスカッションに参加しました。地域包括ケア病棟の話題もでましたが、設置率の現状はまだまだで全国的に見ても10%程度の普及レベルのようです。全国病院の電子レセプト情報はBig Dataの手法により本格的に精査され、ジェネリック採用率、手術成功率やリハ効率(在宅復帰率、重症者比率、重症度改善率、ほか)、加えて医療の無駄の程度や頻度などが査定され、2025年までには成果主義判定が一段と厳しくなり病床が今以上に整理削減されることでしょう。我が国の人口は減少中ですのである程度は仕方ないとしても、高齢者が出来るだけ回復自立できるよう支援するためには回復期や地域包括ケア病床がもっとあっても良いように感じた次第です。
批判・評論するのは簡単ですが、我々のような回復期〜慢性期療養型病棟での包括医療(俗に言うマルメ)の体制を維持するのは経済的に実に深刻で大変なことなのです。高齢者への処方は極力多剤を控え高価薬は抑える、査定されない賢いリハ単位数や確り考えた上での必要最低限な検査計画を立てる、経管/胃瘻栄養のまま運ばれた症例も諦めず積極的摂食嚥下に挑戦し人間らしいFIM回復を目指す、なおかつ患者さんのQOLを下げないようソフト面での努力も怠らない、、、などなど工夫を凝らして頑張っています。高度急性期、急性期の先生方には、この辺りを少しでも分かって戴き本当の意味での seamlessな病診連携に繋げて戴ければ幸いです。
少々専門的で堅苦しい話題になりましたネ、、、さて先週で脳卒中週間/禁煙週間は終わりましたが、日々の衣食住を含めた「良い習慣」を一つでも多く身につけて戴き、歳を取っても諦めることなく地道に継続して下されば大変嬉しい限りです。