お知らせ
漫画でわかる脳卒中回復期リハビリ
2016.06.06 [ 井林院長MonthlyTale ]
160606 6月朝礼訓示 #1606
「水無月」です、ついに梅雨に入りました。雨が多くなる季節に何故「水無月」なんだろうという疑問が、、、いつもの悪い癖です。調べてみると諸説がありましたが、 梅雨で天の水がなくなる月という解釈が一番覚えやすく、この先も忘れない気がしました。さて3年越しになりましょうか、ついに回復期リハビリ病院の脳卒中漫画が完成し、 今週からの諸学会(老年医学会、リハ医学会、OT学会など)の書籍コーナーで先行発売される予定です。ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の代表的症例について、患者さん本人を取り囲む病院スタッフやご家族が協力しながら、決められた期間内に社会復帰や在宅復帰に至る過程を、各人の心の葛藤を交えながらセラピストやリハスタッフの目から見ても細かい描写で描かれています(編集者の方や漫画作家の方には、相当ご苦労をおかけ致したはずです)。また多くの図表/写真を用いて分かりやすく解説したページや脚註欄なども設けてあり、一般の方々は勿論のこと医療従事者の皆さんにも一度は是非手にとって読んで戴きたいと思います。
この医療漫画本を出版するきっかけになった、ある方の4コマ漫画の存在があります。脳梗塞に若くしてなられた弟さんの様子を、その姉上様が発症時から在宅に至るまで素人にも関わらず詳細に丁寧に記された連載数#348(現在休止中)の超大作4コマ漫画でした。その方に、先週久方ぶりに当院マンガ研究会スタッフによる新刊本上梓のお知らせを差し上げましたところ、脳梗塞に倒れた弟さんは元気にリハビリを続けておられるも、最近では単身米国に渡り医療大麻を用いた慢性期リハビリを受けておられるとのことでした。わが国では未だ”医療麻薬”は承認されていませんが、その効果については免疫能 賦活作用(カンナビノイド)なども知られており、将来的には一部のリハビリ患者さんにとって福音とも言えるのかもしれません。昨今ではロボットリハが大流行りですが、フレイル/サルコペニアにも有効の可能性があるBCAA(分岐鎖アミノ酸:Branched Chain Amino Acids)や成長ホルモンを併用してのリハビリも将来性がありそうに思います。
さて5月の最終週の脳卒中週間も世界禁煙週間も終わりましたが、引き続き上記ポスターを眺めながら心して行きたいですね!回復期病院ではリハビリに加えて、減塩・減宴・減煙(7月からは当院も敷地内全面禁煙と致します)を身体で覚えるしかありません。