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申もの追わず、酉に行っちゃおう!
2016.12.05 [ 井林院長MonthlyTale ]
161205 12月朝礼訓示 #1612
暖かい師走です。今朝は久々に霧(きり)?/靄(もや)?が病院周辺を取り囲んでいました。気象用語としての霧とは微小な浮遊水滴や湿った微粒子により視程が1km未満の状態、靄 とは視程が1km以上〜10km未満の状態のことをいうようですが、今朝は微妙でした。お年寄りによる車の運転事故も多く、いつもより慎重に気を遣いながら通勤した次第です(最近とくに高齢者によるアクセル/ブレーキの踏み間違いによる人身事故が少なくなく、毎日のように報道されています;安全なエコ運転を心掛けるようにしております)。 さて例年、この時期になると思うのですが、歳とともに1年経つのが本当に早く感じられるようになりました。仏国の哲学者・ポール・ジャネの法則というのがあるようです;主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に解明したものだそうです。簡述すれば、生涯のある時期における時間の心理的長さはそれぞれの年齢に反比例するというもの;60歳の爺じにとっての1年は人生の1/60ですが、この同じ長さが6歳の孫にとっては1/6、つまり爺じの生きた10年間は孫の1年間に相当し、孫の1日が爺じの10日に当たる、“60年分の1年 < 5年分の1年”という当たり前の図式になるという説明です。分かったような分からんような。
対談本『大人になると、なぜ1年が短くなるのか?』(一川誠、池上彰/宝島社)では、時間について認知科学の視点から語られています。途中端折りますが、子どもの時間が大人に比べて長いのは、子どもの代謝が大人よりも良いことが関係しているのだとか。また、学校行事の充実も子どもの時間が長いと感じる理由の一つ;小中学校では、運動会や修学旅行など通年のさまざまなイベントがありますが、大人になると斯かるワクワクドキドキするような新鮮なイベントは極端に減り、似たような詰まらぬ事例の上書きばかりということのようです。日常生活以外の特別な出来事が多く、周囲の空間が広いほうが時間は長く感じられるので、狭いオフィスでただ仕事を熟し、鬱々とした気持ちで疲れを引き摺ったまま会社と家の往復で終わるような単調な日々を過ごしていると1年はアッという間というわけです。時間がないと嘆くよりも、まずは自分の周りの環境や趣味をガラッと変えてみて、嵌るものがあれば楽しく前向きに始めてみることが、悠揚な時間を過ごすのに一番必要なことなのかもしれませんね。
暖かいとはいえ忘年会やXmasシーズンは、インフルエンザやノロ感染性胃腸炎などが流行る季節でもありますので、職員の皆さんは呉々もカラオケ(二次会)での燥ぎ過ぎや生牡蠣をはじめ調理不足の貝類の食べ過ぎにはご注意ください。そして元気に越年し、ご健勝かつ幸多き佳年をお迎えくださいますように。申もの追わず、酉に行っちゃおう!
2016年とともに申(去る)、、、そして 2017年とともに酉(取り)に行く!ナンテネ,,,良いお年を!