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Human vs Ai
2017.07.03 [ 井林院長MonthlyTale ]
170703 7月朝礼訓示 #1707
遅めの梅雨空が7月に入っても続いています。福岡弁では“しろしい”というのでしたね:ジメジメと蒸し暑く、何となくやる気まで失せてしまう毎日です。その一方で最近は、10 歳代の中高校生といった若い世代の活躍が見事です。卓球、ソフトボール、サッカー、陸上、体操、スケート、水泳、F4 レーサー等々、特にスポーツの領域では報道番組でもオリンピックに向け意識しているのか枚挙に暇がありません。
将棋界においても、プロ公式戦初勝利からの無敗連勝記録で歴代単独 1 位に躍り出た中学生棋士(藤井4段)が、ついに先週 29 連勝の快進撃新記録を樹立しました(残念ながら 30 連勝は叶わず)。一方で、驚異的進化を遂げる人工知能(Ai)が、チェス、囲碁、そして将棋のプロを相手に圧勝している事実も見逃せません。そのうち、Ai 将棋の世代に生まれ然程の抵抗感のない若き天才棋士達が将棋ロボ PONANZA と対局を果たす時も遠からず訪れそうで、今から楽しみです。
ある日本のタクシー会社では、客がいる場所を指示する Ai 搭載カーナビを導入したところ、入社間もない1年目のドライバーですら乗車率がベテラン運転手に比べ大きく 20%もアップしたそうです。Ai は人間を評価するという分野にも進出しつつあり、退職の予兆がある人をアンケート文面から事前に察知したり私情を挟まない客観的人事考課を進めたり、はたまた米国犯罪者の再犯リスクを弾き出したりしているようです(NHK スペシャル「Ai 天使か悪魔か 2017」より)。
国立情報学研究所では Ai ロボットに東大入試を受験させ合格させるプロジェクトを数年前より開始しましたが、この度ついに諦めたそうです。現時点では英語や国語など微妙な行間のニュアンスを解読させる問題や、解答選択肢に絵や写真を使ったものになると途端に点数が取れなくなってしまいます。写真でも茶色のトイプードルと同色のケンタッキーフライドチキンの判別には多くの時間を要するようです(画面の左端から細かいピクセルに沿って2進法で色を分類しながら、絵柄を統合解析しない限り分からず、4歳の孫でも可能な瞬時のパターン認識が超不得手らしいです)。
しかし、Ai 開発者らが異口同音に述べるのは、どうやって自ら学習しながらここまで進化してしまったのか、そのメカニズムが自分たちにもよく分からないという空恐ろしい現実です。理論や理屈だけでは説明できない黒魔術的な要素が着実にしかも限りなく出現してきそうな近未来、、、 Ai は本当に、果たして天使なのか or 悪魔なのか!? 遂には、Ai を育てるべき人間が判断を誤り、コンピュータ内の悪魔が地球を支配しないよう切に願うばかりです(怖)。
PS)東京都議会選挙も都民ファーストの会が圧勝でした(昨日の big news);THIS is 敗因?国政も変わるか?