お知らせ
病院の宝
2018.06.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]
病院の中で守るべきものは何かと訊かれたら、あなたならどう答えますか? 患者さん?そうですね。病院の職員がまず守るべきなのは、言うまでもなく患者さんでしょう。医療の中心には常に患者さんがいなければなりません。
お金?これがないと本当に困ります。職員の給料が払えないような状況に陥ったのではどうにもなりません。みんなで稼いだ大切なお金を有意義にしかも公平に使うことはとても大事です。
他にもリーダーシップが大事などという耳の痛い声も聞こえてきそうです。確かに、組織はそのトップ以上には大きくならないとも言われます。私ももっ と身長を伸ばす必要がありそうです?
ただ、病院という組織の存続を考えた場合には少し違った見方ができます。組織において根本的に重要なのはそこで働く人、すなわち職員です。どんなに優れたリーダーがいても、その人の思うように職員が動いてくれなければ、組織としては立ち往生です。人工知能(AI)がどんなに発達しても、いくらお金をつぎ込んで組織を改革しても、「組織は人」という言葉は決して色あせることは無いでしょう。
ですから私たち、病院の運営を任されている者は、職員の皆さんにその能力を十二分に発揮できる場を提供しなければなりません。また、職業人としての人を育て、さらには人間性豊かな人材を育てるということもとても大事な仕事だと心得ています。ここ誠愛リハビリテーション病院で学んだことをさらに磨き、高め、他の組織から「うちに来て欲しい」と求められる人を育てることが大切だと考えています。本院は障害を背負った患者さんを治療して社会復帰していただく組織であるとともに、プロフェッショナルな人、人間として魅力ある人を育てあげる組織でもありたいと思っています。
皆さんはこの病院の宝です。まだ華は開いていないかもしれませんが、その可能性を内に秘めた人たちです。ただ、給料を得るためだけに働くのではなく、専門職としても人間としても成長し続けてほしいと願っています。私たちはそれを実現するための協力を惜しみません。