お知らせ
プロとしての力量が試される時
2020.03.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]
今月の私の話は従来と違って、ビデオレター形式でお伝えします。言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための措置ですが、この方式はそれ以外にも利点があるようです。研修室で話をすると、その時間に集まれる職員だけにしか私のメッセージは伝わりません。ビデオレターであれば、より多くの職員に私の思いを伝えることができます。しかも個々人の都合の良い時間帯に視聴できるので、時間が有効に使えます。
さて、今月の本題は新型コロナウイルスです。ご存知のように世界中を不安に陥れ、社会活動や経済活動にも大きな影響が出始めています。オリンピックの開催も危ぶまれるようになりました。
本院では石松副院長を中心に、院内に感染を持ち込まないためのアクションプランを早期から開始しています。福岡県で患者が確認されて以降は、①面会禁止、②外来リハビリ患者、通所利用者、職員の体温チェック、③業者出入りの制限など次々と防御レベルを上げてきました。「何もここまでしなくてもいいのに」とか、「家族に会えない患者さんが可哀想」とか、「余分な業務が増えて大変」とか、様々な意見が聞こえてきます。しかし日本国内にここまで感染が広がってしまった今は、いつ何時、院内に新型コロナウイルスが持ち込まれてもおかしくない状況です。一旦、院内にウイルスが入り込んだら病院中がパニックになってしまいます。そうなってから、どんなに厳重な感染防御策を講じても、効果は上がりにくいと言わざるを得ません。
今、私たちは正念場に居るということを職員全体がしっかり認識する必要があります。徒に恐れることはありませんが、決して甘く見てはなりません。今の頑張りが、将来の安心に直結します。決してぶれないで、きちんと決められた計画に従ってください。今まさに、私たちのプロとしての力量が試されています。院内での感染防御プランの遵守はもちろん、私生活でも可能な限り、外出―とくに多くの人が集まるところへの外出―は避けるようにしてください。そして最も大切なのは日々の標準感染防御対策です。すなわち手洗い、顔を触らない、咳・くしゃみエチケット、熱と風邪症状があるときの上司への相談などを確実に行い、患者さん達をしっかり守っていくことが我々の使命だと再確認してください。