福岡県大野城市にある回復期リハビリテーションに特化したリハビリテーション専門病院

誠愛リハビリテーション病院

   

お知らせ

患者のマスクで院内感染予防

2020.08.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]

患者のマスク拒否で看護師感染!
残念なことに、新型コロナウイルスの勢いが止まりません。「第 2 波の入り口を超えた」などとのんきなことを言っている政治家もいますが、「接待を伴う夜の店」や「3 密」だけに注意していればよかったフェイズから完全に 1 段抜け出しています。
最近のニュースで心を痛めたのは、新型コロナウイルスに感染している患者さんが入院先の病院でマスク着用を拒否した結果、対応した看護師が感染してしまったというものです。この看護師はサージカルマスクも防御服もつけていたそうですが、30 分近く患者の傍でやりとりをしたとのことでした。
きっとこの看護師はすごく優しい人なんだろうと思います。また、職務に忠実で手を抜かない人なんだろうとも思います。マスク着用をお願いしても、その必要性を理解してくれない患者を前にして、「病人に嫌なことを強要することはできないし、担当看護師としての役目を果たすためにはやむを得ない」と考えたのだろうと思います。当該病院の看護師長は「フェイスシールドをつけていなかったのが悪かった」というような発言をしていますが、問題はそこではないと思います。至近距離で感染患者と長時間会話をするという、極めて危険な状況下では、どんなにしっかり防御策を講じていても、感染は免れないと思うべきです。サージカルマスクもフェイスシールドも防御服も一定の感染防御効果はありますが、決して完璧ではありません。過信しすぎてはいけません。何よりも大切なことは、感染者がウイルスをばら撒く状況を作らないことです。あるいはそのような場に居合わせないことです。その意味ではマスクの着用は自らを感染から守るためという以上に、他の人に感染を広げないために誰もが守るべき基本的なエチケットであると考えるべきでしょう。
私は当院職員からただの一人の感染者も出て欲しくないと考えていますが、それは組織の責任者という立場以前に、一緒に働く仲間としての個人的な思い です。ですから、近い距離で対応するときには基本的にマスクの着用を患者さんにお願いしてください。特別な理由でマスクがかけられない方はフェイスシールドでも結構です。とにかく、患者さん達の口から飛び出る飛沫を浴びないようにしてください。それが職員の皆さん自身を守ることになり、ひいては職場の同僚や病棟内の他の患者さん達を守ることに繋がるのです。ミサイルが発射されてからの防衛を考えるより、発射されないように(あるいはこちらまで届かないように)手を打つ方が何万倍も賢い戦略です。
それでも、合理的な理由もないのにこちらのお願いを聞き入れてもらえないこともあるでしょう。そのような時は自分一人で解決しようと考えずに、必ず上司に相談してください。必要に応じて病院としての対応をしなければならないこともあるでしょうが、それは院内の患者さんや職員の安全を守るためには避けて通れないことだと思います。たった一人のわがままが、たくさんの人の健康を害することは許されません。一人一人の患者さんに真摯に向き合うことも必要ですが、大切な患者さんや職員に迷惑をかけることが明らかであれば、病院としては毅然とした対応を取るつもりです。
感染防御には守るべきことがたくさんあります。たくさんありすぎて、優先順位がわからなくなりがちです。冒頭に紹介した看護師さんも、いつの間にか最も感染のリスクが高い状況が何であるかという発想を無くしていたのではないかと思います。院内では「2m 以内で会話をするときには原則マスク着用が当たりまえ」という空気を作って、決してコロナの毒牙にかかることがないようにしてください。共に働く仲間としての切なる願いです。

長尾哲彦

誠愛リハビリテーション病院

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