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基本の基本の話をもう一度
2023.12.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]
最近、立て続けに社会人としての 基本の基本」について考えさせられることがあったので、今日はその話をしたいと思います。
社会人としての 基本の基本」と言えばもうお判りでしょうが、社会活動は挨拶に始まり挨拶に終わります。 そんなことは知ってるよ」という人が大部分だと思いますが、極めて大切なことなので、何度言及してもよいと思います。
挨拶に関して考えさせられるきっかけになったのは、当院を訪問された外部の医師と私が院内を歩いているときに、すれ違う職員のほとんど全てが、きちんと挨拶をしてくれたということでした。この日、私は密かに誇らしい思いを抱いていたのですが、後にその医師から 誠愛リハビリテーション病院の職員は皆さん、きちんとした気持ちの良い挨拶をしてくれるのに感銘を受けた」とのメールをいただきました。 でしょう?でしょう!そうなんですよ!」と思いましたが、お返事には お褒めいただいて大変嬉しく思いますが、まだまだです」と謙遜しておきました。
院内で挨拶なしに人とすれ違っても抵抗がないという人は、社会人としての勉強が足りなかったと思って気持ちを改めてください。事実、人を評価する立場にある人は、ほぼ例外なくきちんと挨拶ができるかどうかを重視しています。毎回毎回すれ違うたびに お疲れ様」と職員同士で挨拶するのも大変だと思うかもしれません。それならちょっと首をかしげて微笑むだけもいいのです。そのような日々の習慣がなくして、患者さんやお客さんに対して急に挨拶ができるようにはなりません。仕事中は常に人を意識して歩くということも、プロとして必要な心構えでしょう。
もう一つの嬉しかった出来事は、ある患者さんから聞かされた当院に関する感想です。その方は大きな組織で指導的な立場にある方ですが、 この病院に来てよかった。最初は入院するのは嫌だと思っていたが、ここに来て考えが変わった。何より職員の言葉遣いが良い。ため口をきかないし、病人を勇気づける言い回しをしてくれる。前の病院とは雲泥の差だ」と手放しで賞賛してくれました。これは挨拶とは違いますが、きちんとした言葉を使って意思の疎通を図ることも、社会人としての基本だと思います。その上に 病人を勇気づける言い回し」ができればプロ中のプロということになりますね。
ため口の是非はよく問題になります。患者さんとの親しさを表現するために必要との意見はよく耳にしますが、ため口でクレームがつくことはあっても、丁寧な言葉づかいでクレームがついたことは一度もありません。親しみのつもりで使った言葉が、相手の自尊心を傷つけることがあるというリスクを認識することが大切です。今やミスドでもマックでも吉野家でもため口をきく職員は一人もいません。ため口をきいた本人の人格が低く見られること、密かな敵意を抱かれることがあるということも覚えておきましょう。
今回は院長として嬉しいエピソードが続けてありました。実際、私が院内を歩いていてもさわやかな挨拶をしてくれる職員が多く、とても気持ちよく仕事ができます。挨拶一つが、周囲の人の気持ちまで左右するということを我々はもっと自覚すべきでしょうね。挨拶と言葉遣いは病院の差別化の上でも非常に強力な武器となります。誠愛リハビリテーション病院が挨拶と言葉づかいで他を圧倒することができるよう、職員みんなで高め合っていきましょう。
長尾哲彦