お知らせ
病院らしくない病院に
2020.01.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]
誠愛リハビリテーション病院の向かう先(2)
~病院らしくない病院に~
新しい年が始まりました。今年も皆さんと力を合わせてこの病院で仕事ができることを嬉しく思います。我々が目指すべきは、一人でも多くの患者さんに「ここに来てよかった」と心から思っていただける病院です。そのような病院にするためには、職員個々の頑張りはもちろんですが、それらを集結して正しい方向に舵を取る院長の責任も大変重いと思っています。できるだけ多くの職員のアイデアに耳を傾け、どしどし改善を重ねながらも、大事なところでぶれないようにしていかなければならないと、決心を新たにしました。そして職員の皆さんから、「頑張ってよかった」と思っていただけるようにしっかりと方向を定めたいと思います。
そこで今回も前回に続き、誠愛リハビリテーション病院が向かおうとしている方向性についてお話ししたいと思います。
病院という組織は、いつのまにか目に見えない縄でぐるぐる巻きにされているように思います。例えば消灯は 9 時とか、お酒はだめとか、許可がなければ外出できないとか、数えだしたらきりがありません。では院内でお酒を飲んでも良いのかと言われれば、それはやはり困ると答えざるを得ないし、勝手に外出しても良いのかと言われても、やはり病院としては病状に応じた対応をせざるを得ません。しかし、お酒を飲むことはできなくても、似たような楽しさを味わうことはできるかもしれません。外出の許可が下りなくても、外出した時の楽しさを再現することもある程度は可能でしょう。
病人だからあれこれわがまま言わずに病院内で大人しくしていなさいというのは、ただでさえ病気で辛い毎日を送っている患者さんに対して優しさが足りないのではないでしょうか?病院内に居ても自分の家や社会で生活しているのと同じような寛ぎと楽しさを、少しでも感じてもらえるような努力を惜しんではならないと思います。
当院では消灯を 10 時にしました。お酒は流石に無理としても、バーテンダーを呼んできて、ノンアルコールカクテルを楽しむイベントを企画するなら可能です。外出して音楽を聴きに行くことはできなくても、院内でボランティアの皆さんが生の音楽を聞かせることはできます。自分のペットを連れてくることはできなくても、ペットコーナーで動物の仕草を眺めるだけでも、患者さんの心は癒されるでしょう。これらに伴う様々な困難はあるでしょうが、それらをみんなの知恵で乗り越え、患者さんたちを勇気づけ、癒すことができる病院
環境を作って行きたいと思っています。
上記のような企画は、私の中である程度固まりつつあります。しかし、私一人の力ではとても実現させることは不可能です。患者さんが日々のリハビリを少しでも快適に進めることができる、病院らしくない病院づくりにどうか手を貸してください。