お知らせ
コロナ禍で困っている人に思いを寄せる
2020.12.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]
新型コロナウイルスに翻弄された一年も何とか終わろうとしています。この間、当院では一人の感染患者を出すこともなくやって来れたことを大変有難く思っています。感染予防に関わって下さった方々を始め、職員一人一人の自覚なくしては達成できなかったことと誇りに思います。
新型コロナウイルスと向き合って過ごした日々を通して、我々は多くのことを学び、臨機応変に対応してきました。その結果、第 3 波と呼ばれる過去最大の流行が現在日本を襲っていますが、我々はパニックに陥ることもなく、日々の診療を続けることができています。しかし忘れてはならないのは、医療機関は国家の生命線として、他の業種に比べ、比較的手厚く守られているということです。その分我々は社会に対するより重い責任を負っていることになります。
国家予算には当然限りがあるので、大変な苦境に立たされているにもかかわらず、十分な補助や補償が受けられない人たちがたくさんいることも忘れないでいましょう。決して怠けて暮らしたために困っているのではありません。地道に誠実に日々の仕事に精を出していた人たちが、突如現れたウイルスのために生活していけなくなっているのです。
皆さんが医療職を選んだ理由を思い出してください。動機は様々でしょうが、「弱い人の力になりたい」という思いはその時も今も皆に共通しているのではないでしょうか?この年を越せそうもない人が同じ空の下にたくさんいることにどうか思いを馳せてください。そして、決して背伸びはしなくていいので、自分のささやかな贅沢をちょっとだけ削って、そのような人たちに分けてあげましょう。缶ジュースを買おうと思った手をとめて、家に帰ってお茶を飲んで 100円、毎日の発泡酒を 1 日だけ我慢して 150 円、いつもならバスに乗るところを健康とコロナ対策のために歩いて 200 円、そんなあなたの温かい思いを伝えましょう。私も忘年会がない分を家飲みで使ってしまわないで、誰かの笑顔に帰ることができたらと思っています。
*病院の受付に募金箱を用意してもらいました。皆さんの「ほっこり」をお待ちしています。寄付先は慎重に検討して決めますが、来月の monthly tale でご報告します。
長尾哲彦