お知らせ
患者さんに優しく誠実に
2024.08.01 [ 長尾院長MonthlyTale ]
今年の夏も記録的な猛暑が続いています。職員の皆さんも健康には十分留意して、患者さんの回復のお手伝いをして下さい。
今月の monthly tale は趣向を変えて、石松副院長のお話を伺うことにしました。石松副院長は病棟では患者さんの主治医として活躍していただいていますが、それに加え、病院の感染対策を双肩に担ってくれています。とくに新型コロナ感染症が問題になってからは、陣頭に立って病院を指揮してくれました。今回は私の質問に答えていただくという形で、病院や地域医療への思いを語ってくれました。
Q(長尾):この病院の良いところはどんなところだと思いますか?
A(石松):職員の皆さんが、患者さんにやさしく接する伝統や習慣があるところだと思います。あたりまえですが、これが最も重要なことだと思います。全ての病院職員さんが患者さんの立場に立って考えながら仕事をすることが重要ですし、特に、直接、患者さんに接する職員さんたちは、とても重要な役割を担って頂いていると思います。いうなれば、病院の顔です。病院の評判や信頼は、介護職員や看護師やリハビリスタッフが担っているといってもいいと思います。
急に脳卒中や骨折になって、急性期の病院で治療を受けてバタバタしているうちに、転院しなさいと言われて、家族や本人はどうやって次の病院を選んでいるのでしょうか。おそらく、知り合いの人に聞いた評判や、近所の脳卒中になった高齢者のいる家庭にどこがいいか聞く、あるいは、ケアマネさんや看護師に聞いてみる、ネットで調べる、等でしょうか。
誠愛リハビリテーション病院は、入院を希望する人が多い、『評判の良い病院』のようです。それは、これまで入院したことのある人やその家族の人たちに、よい印象を持っていただけたことが理由ではないかと思います。
これまで当院で働いてくださっている職員さんたちが、一生懸命に患者さんに誠実にやさしく対応して下さった結果、病院に対してよい印象を持っていただけた、ということだと思います。職員さんが患者さんにやさしく誠実に対応するという伝統や習慣を今後も大切にそだてて、地域の皆さんからの信頼を更に積み重ねていくことが、この病院が続いていくために最も重要なことでしょう。この信頼が崩れてしまえば、立て直すことは、なかなか困難かもしれません。職員さんの一人一人が誠実に患者さんに接していくことで、病院への信頼が生まれ、いわゆる『評判の良い病院』であり続けることで、ひいては、別の患者さんに選ばれる病院であり続けることができるのではないでしょうか。それを支えているのは、職員の皆さんです。
Q:逆にこの病院に足らないところは何でしょう?
A:はっきり具体的にあるわけではないですがあるとするならば、やさしくない対応をしていることもあるかもしれません。気づいていないところで、そのようなことがあるかもしれません。患者さんや家族からの苦情や苦言は、改善のために大切なチャンスですので、心して聞きましょう。また、病院全体の運営のための規則は必要ですが、規則は守るためにあるのではなく、全体やみんながうまくいくためのものですので、個別の事情をしっかり検討して柔軟に対応することも考えてみる必要があるでしょう。
Q:今後、どのような方向性で病院の運営に当たりたいとお考えでしょう?
A:患者さんの一人一人に対して、職員一人一人が、誠実に対応できる病院であるためには、職員さんが、それを可能となるような状態でいてもらえるように、病院側の配慮や制度や体制を整える必要があります。職員の人数、勤務体制、職員教育、も必要ですし、また、規則だけを重視するのではなく、各職員の判断を尊重する空気、個別の配慮や例外を認める習慣、なども尊重すべきかと思われます。また、当然ですが、患者さんのニーズにこたえられる技術や知識を継続的に向上させることが重要ですし、それを病院としてもしっかりサポートすることが必要でしょう。
“「患者さんに優しく誠実に」という良き伝統を大切にしなければならない”という、石松副院長の思いは私も全く同感です。職員の皆さんがそのような気持ちを持ち続けながら仕事に励むことができるよう、今後も院内の環境づくりに注力したいと思います。