お知らせ
管理職の皆さんへ
2026.07.06 [ 長尾院長MonthlyTale ]
皆さん、日ごろからそれぞれの現場の最前線で、患者さんのために身を挺して尽くしていただき、有難うございます。医療という過酷な現場において、皆さんが日々、強い責任感を持って職務を全うされていることにはただただ、頭が下がります。
一方、今、私たちが置かれている状況に目を向けると、決して楽観視はできません。周知の通り、現在の医療界はまさに「存続の危機」「生き残りの淘汰」に直面しています。少子高齢化に伴うマンパワーの不足、相次ぐ制度改革、そして経営環境の激変。これまで通りのやり方を続けていては、病院という組織そのものを維持していくことすら難しくなる、そんな時代が到来しています。時代の流れについて行けない病院、質の良い医療を提供できない病院は、閉院を余儀なくされる時代です。
この厳しい時代を生き残り、当院が将来にわたって地域に貢献し続けるために、最も必要なものは何でしょうか。それは、「組織としての力」だと思います。組織の未来は、現場で働く皆さんの力をいかに結集するかに、全てかかっています。
そして、職員たちの眠っている力を最大限に引き出し、病院が掲げた方向へとまとめ上げる役割を担っているのが、管理職の皆さんです。皆さんは、経営陣の方針を現場に伝え、現場の声を経営陣に届けるという重要な任務を背負った、まさに組織の「要」です。
では、職員の力を引き出すために、管理職に求められるものは何でしょうか。私の個人的な見解では、第一に、「部下からリスペクト(尊敬)される存在」であることだと思います。日々の言動、判断、そして仕事に向き合う姿勢そのものが、部下の模範でなければなりません。
そして同時に、「部下を全力で守ること」。これが管理職の非常に大切な仕事です。現場でトラブルが起きたとき、理不尽な状況に直面したとき、「いざという時は上司が責任を取って守ってくれる」という安心感があるからこそ、職員は伸び伸びと、100%の力を発揮できるのです。
しかし、ここで勘違いしてはならないことがあります。 部下を守ることと、部下に媚びることはまったく違います。時には、耳の痛いことも言わなければなりません。間違っていることには毅然と向き合い、厳しく指導し、叱咤激励する。これこそが、真のリーダーシップです。 単に「嫌われたくないから」と、見て見ぬふりをする管理職、あるいは部下の機嫌を伺うだけの「甘い優しさ」しか持ち合わせていない管理職は、厳しいようですが、「失格」だと言わざるを得ません。本当の優しさとは、相手の成長を思い、時にはあえて厳しい壁になることです。
病棟に患者さんが沢山入院すれば、現場の仕事は必然的に忙しくなります。部下が忙しすぎて心身ともに疲れ果ててしまわないようにと考えることは、管理職としてとても大切です。しかし同時に、その良かれと思う配慮が、職員の収入を減らしてはいないかという視点も持つことも必要です。そしてもしそうであるなら、職員に檄を飛ばし、先頭に立って引っ張ることも求められます。
管理職の肩に、当院の未来、そして職員の生活が懸かっています。 だからこそ病院としても、今後は皆さんの「管理能力」をしっかりと評価するシステムを構築し、それを人事に反映させていく方針です。頑張っている管理職、結果を出している管理職が、正当に報われる組織へと変革していきます。
最後に、すべての職員の皆さんにもお伝えします。管理職が背負っているプレッシャーは、並大抵のものではありません。ぜひ、皆さんの力で、上司である管理職をしっかりと支え、サポートしてあげてください。組織は、誰か一人の力ではなく、全員のフォロワーシップで成り立っています。
管理職が部下を守り、導く。部下は管理職を信頼し、支える。 この強固な絆こそが、この存続の危機を乗り越える唯一の武器です。
今日の話の内容は、自戒も込めた私自身から私自身へのメッセージでもあります。皆さんと共に、今よりももっといい病院を創り上げていこうと決意を新たにしているところです。是非、一緒に胸を張れる病院を作りましょう。

