お知らせ
犬猫とスーパー高気圧
2008.09.01 [ 井林院長MonthlyTale ]
080901 9 月朝礼訓示 #6
9月1日は防災の日です、、、昔から地震/雷/火事そして親父の順に恐い存在でしたが、今では4番目はスッカリ蔭を潜め、異常気象に伴う豪雨やこれから本格的に発生する台風による水害と言ったところがその替わりに台頭してきました。
最近目に余る各地の水害は急激にその頻度を増しているようで、殊にお盆の前後には体温を遥かに凌ぐ猛暑や、南島でしか体験出来なかったスコール擬きの大雨や引っ切りなしに続く落雷に見舞われ、連日夕方になると太宰府天拝山などの連山を暗覆する雨雲から落ちる土砂降り豪雨(英語では”it rains cats and dogs”って言いましたっけ?)による水掃けや雨漏りを気にする日々が続きました。この異常気象の原因の一つに、意外にもチベット高原の小さなウサギ達が関わっていたという事実を皆さんご存知でしょうか?
たまたま NHK のテレビ番組で知り得たネタですが、とても印象深かったので紹介します。チベット高原では、ヒトによる家畜の放牧や温暖化/雨不足の影響により、丈高に生い茂った草木は短くなり、そこに生息していたクチグロナキウサギが容易く相手を探し、年に 3-4 回も出産/巣作りを繰り返すようになった結果、緑に覆われ涼しかった高原は巣穴と土だらけの荒れ地と化し、地温〜気温がグングン上昇し、高い標高の遥か上空に強大な高気圧(スーパー高気圧)が発生、それが毎夏に日本の上空に張り出してくるのだそうです。その下には、昔ながらの日本上空の高気圧があり、スーパー高気圧がそれを飲み込む形で大型化して、結果として今までに経験したことのない炎暑・酷暑をもたらすらしいのです。加えて、南からの湿った空気を呼び入れ突然の雷や大雨を降らせる仕組みで、この夏各地で頻発した異常な暗雲と巨大なスコールはこの所為だったというワケです。
さて、我が国では俄にメタボリックシンドロームが注目され、従来から多いと言われてきた心血管病なかでも脳卒中が、高齢化の後押しも加わって年々増加しつつあります(普段の何気ない不摂生や生活習慣の欧米化が、知らぬ間に全身動脈に今にも雷でも落ちそうな粥状動脈硬化性病変を形成しているという考えは、前記に捕われ過ぎ・飛躍し過ぎでしょうか?)。当院でも、複数の合併症を抱えながら脳卒中後遺症で身体がご不自由になられ、連日分単位でリハビリ訓練に励まれる多くの患者さんがいらっしゃいます。
常に細心の注意を払いそして職員一同気を引き締めて、患者さん方に対し精一杯“優しく安全な医療”を日々更新して参りたいと存じます。お盆休み中の帰省や旅行に加えて、今夏は2週間のオリンピック中継で睡眠不足の日々が続いたことでしょう、皆さんもどうか秋に向けお疲れの出ませんよう気をつけて下さい。