お知らせ
Pray 4 Japan 311
2011.04.04 [ 井林院長MonthlyTale ]
110404 4月朝礼訓示 #1104
平成23年度の始まりです。今年度は4月1日より、新たに23名の入職者(2名の医師を含む)と10数名の昇進人事や部署変更辞令があり、快晴のもと明るく賑やかな朝礼の幕開けとなりました。和やかな桜の花に囲まれて、明暖な幸せな環境で平穏無事に全員揃っての新年度を迎えられることに、過去のどの年よりも心から感謝致したいと思います。
同時に、今年度は東北・関東地方を中心とした復興の始まりの年でもあります—世界中の多くの人々が“Pray For Japan, Stay Safe”の祈りと応援をしてくれていますし、粘り強い東北地方の方々の1日も早い心身両面でのご快癒を祈念して止みません。当院にも勤務経験があり、今は日本赤十字系列病院脳血管内科で働いている先生の中にも、Devastation 311以降の先月下旬に宮城県三陸地方の病院に加勢にいかれた方がおられます。当院では別の形ですが、早々に外来/入院患者の皆様や職員対象の募金箱を設け、医療法人三光会理事長の小野山先生のお力添えもあり合計1000万円を超える義援金(3月末時点)を、日本赤十字社を通じて先日寄付することができました。脳卒中のリハビリ中で自身がご不自由な患者さんにまで、篤志のご協力を戴きましたようで、誠に有り難く存じます:この場を借りて御礼を申し上げます。
昨年末の訓示の際に、1000年に一度の寒波襲来により欧米を含め世界中が異常気象に巻き込まれ、年明けにはニュージーランドでの地震災害や新燃岳の噴火など、地域や規模こそ違え自然の怒りが色んな所で起こっているという話題に触れました。今回のマグニチュード(M)9.0の未曾有の東北巨大地震、所によっては高さ38mを超えた大津波、それに付随し被災した福島原発 事故と海水にまで及んだ放射能漏れ、、、3重の苦行が三陸海岸を襲い、現地の方々はこれからも現在進行形で数々の困難を乗り越えて行かねばならないのだろうと想像致します。
この数年間、「それは想定外でした、、、」という文言を良く耳にするようになりましたが、自分も半分慣れっこになり事故ある度につい使ってしまいそうなフレーズであることにハタと気付かされます。何をするにしろ、想定範囲の中に物事を置いて考えることが日常になってしまい、それを超えたことは仕方ないではないかといった、ある意味無責任というか開き直った傲慢さが心片隅のどこかにあるからなのでしょう。今回ばかりは、全て想定内に物事を置いて安易に考えていた我々人類の驕りに対し、天の上に人は創らずとばかりに、畏れ多い大自然に喝を入れられているかのように感じられ、大いなる反省を促されているように思えてなりません。
世の中は常に何が起こるか分からない、明日は我が身であることを肝に銘じると同時に、一方でこの世は無常、つまり悲しく辛いことの後には嬉しく楽しいことが必ずや巡ってくるのも事実だろうと信じています(プラマイゼロの自然現象、はたまた人生そのもの?)。「諸行無常の響き」に耳を傾け乍ら、脳卒中予防やリハビリ医療に精を出し、職員一同かつての入社時の謙虚な気持ちを思い出し、当院が益々理想的な回復期リハビリ病院になるように、今年度も明るく、楽しく、元気よく働きたいと思います。そして、例え遠くどんなに間接的であれ、日本全体の復興や経済の活性化に寄与して参りたいと考えております。頑張りましょう!