入院のご案内

リハビリテーションの内容について

入院してからまず取り組むことは、食事は座って口から食べ、排泄はトイレへ誘導し、オムツは極力使用しないようにします。日中は普段着に着替え、臥床時間を減らしていきます。経過を追うごとに、患者の病状や状態に合わせた様々な取り組みを医師や看護師、リハビリ職種など他職種が協力して、患者ができることを少しずつ増やしていきます。
退院先で自立した生活を送れるように、個々の具体的な問題に対しリハビリ職種の訓練時間以外にも自主訓練や病棟訓練を取り入れて、少しでも目標に近づけるように取り組んでいます

リハビリテーションの効果 1

日常生活の回復効果(FIMを用いて)

FIMとは、患者さんの日常生活動作がどれくらいできるようになったかを評価するものであり、出来るようになると点数が上がります。回復した点数を利得点数といい、リハビリの治療効果の目安とされています。
FIMは18項目あり、各項目は1点~7点の7段階で採点し、運動項目(91点満点)と認知項目(35点満点)に分けられ、合計は126点満点です。
平成30年度のFIM運動項目のFIM利得を紹介します。

FIM運動項目

セルフケア 食事
整容
清拭
更衣(上半身)
更衣(下半身)
トイレ動作
運動13項目/
合計91点
排泄 排尿
排便
移乗 ベッド・椅子・車椅子
トイレ
風呂・シャワー
移動 歩行・車椅子
階段

合計点数の目安

13点 介助が多い・1人では何もできない/91点 介助なし・全ての身の回りの動作は一人でできる

運動項目ついて

1. 全体の運動項目

当院入院患者全体では、入院時45.2±15.5から退院時74.9±17.9へと、平均29.7点向上していました。

入院時45.2→退院時74.9

2. 脳血管疾患等 の運動項目

脳血管疾患等では入院時43.2±16.4から退院時73.7±19.8へと、平均30.4点向上していました。

入院時43.2→退院時73.7

3. 整形外科疾患 の運動項目

整形外科疾患では、入院時47.9±13.8から退院時76.7±15.0へと、平均28.8点向上していました。

入院時47.9→退院時76.7

リハビリテーションの効果 2

口から食べる取り組みの効果

当院では医師、看護師、リハビリ職種、栄養士等が協力し、前向きに口から食べる取り組みを行っています。当院に入院された患者さんのうち、嚥下(飲み込み)障害が重度で口から食べることができなかった方が再び3食の食事が食べられるようになった割合は約6割(58.3% 2013年~2017年度)です。

※2018年の調査では多施設回復期病棟における経口摂取移行率53%とされています

58%(187人)3食の食事が可能となった/8%(25人)1~2食の食事が可能となった/7%(24人)楽しみとして少量口から食べられるようになった/27%(85人)口から食べることが困難であった